イジワルなキミの隣で
げっ!!
あービックリした。
まさか佐伯先輩が戻って来て私にあんなことを言うなんて。
もしかして助けてくれた……?
いや、そんなはずは。
ないない、佐伯先輩だもん。
だけど少し、いやかなり
ありがたかった。
いくら私でも、智沙先輩がいる前では平然としていられない。
2人の背中を見て、胸が苦しくなってどうしてもそこを通れなかったから。
教室に戻ると玲奈はいなくて、央太がわかりやすいくらいショボンと肩を落としていた。
「玲奈は?」
机にうなだれる央太の顔をジッと見つめる。