シェアハウスのミュージシャン

開幕








「おはようございます。」

先生「お!七瀬。早いな!!」

「ひ…大高は?」

先生「ひろは、もうすぐくるだろう?」



先生「あ!来た。」


ひろ「先生。おっは。」

「で、何するの?」

先生「あぁ。このプログラムをホッチキスではさんで欲しいんだ。」

「え!この量を!!」


先生「ああ。でも、俺が半分ぐらいやったんだぞ!っていうことで、宜しく。」



「バカ…」



私は小さく呟き、ホッチキスを取りはさんでいった。



「…………」

パチィ
パチィ
パチィ
パチィ
パチィ


その間、ずっと無言…




「…小百合さんのご飯どう?」

パチィ

ひろ「あ?姉貴の?」

パチィ

「うん。」

パチィ

ひろ「この間より大分増し!!」

パチィ

「小百合、料理うまくなったでしょう?」

パチィ。

「あぁ。でも、沙織には勝てないな。姉貴は。」


……


その瞬間ホッチキスを動かしていた手を休めてしまった。



「体育祭。終わったら帰ろうと思ってる…」

ひろ「そっか。」

「……」



私はあの量を、いつの間にか完成していた。


「菜奈華…」

ひろ「へ?なんか言ったか?」

「…どうなの?最近。」

ひろ「はぁ?剣崎?」

「菜奈華ってさ。本当ひろの事好きだもんね。」

ひろ「…」

「じゃ、お先。」



私はそういい。先生のところにホッチキスではさんだプログラムを、届けた。




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