シェアハウスのミュージシャン


by沙織

「…なに?」

光栄が出て行って急に静かになった保健室。


ひろ「お前、何勘違いしてんだ!」

「勘違い?」

ひろ「あぁ。」

「勘違いって何よ!」

ひろ「俺が剣崎と付き合ってるって。」

「それは、本当のことでしょう?」

ひろ「ちげぇーーーーよ!!」

「えっーーー!!!」

ひろ「どこ情報だよ。」

「奈菜華情報…」

ひろ「はぁ〜。とりあえず、俺はあいつのこと迷惑としか思ってねぇ!!」

「そーなの!」

ひろ「あったりめーだ!!」

「なーんだ。」

ひろ「はぁ。あいつぶっ殺す。」

「…それは置いといてさ。」

ひろ「え?」

「ごめん!!」

ひろ「はい?」

「ごめんなさい!…この前、放課後に私、暴力ふるったでしょう?」

ひろ「暴力?」

「うん。」

ひろ「あれか?」


「あの、手首掴んだ時に合気道の技かけちゃったでしょ?」

ひろ「あぁー。あれか。いや、全然気にしてねーから。」

「そっか。でも、本当にごめん!」

ひろ「いいって!」
< 120 / 167 >

この作品をシェア

pagetop