殺し屋
「鳴.......」
あ、しまった。危うく、本名を言ってしまいそうになった。
私は、鳴海由紀。だが本名を使うわけにはいかないので、今回は本郷空という偽名を使う。
そしてまたの名を氷雪。これはもう一つの偽名みたいなものだな。
名前を複数持っているなんて....こいつらは無いんだろうなと心の中で笑った。
「....い、おい?」
あ、目の前の奴が話していたようだ。
「ちょっとぉーーー、怖がってるじゃん!」
私が黙っていたのを怯えているせいだと勘違いした別の男がやって来た。いや、男の子?
とにかく、凄く可愛い奴だ。そこらの女なんかには圧勝だ。
ちょんまげをしているためか、幼く見える。
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