甘いカンケイ



『大月さん……付き合ってくれない?』


クラスメイトの女の子にそう言われたもんだからあたしはてっきりどこか行きたいお店があるんだと思った。


『いいけど…どこ行くの?』


言った途端、彼女はポカーンとした顔であたしを見ては項垂れて教室に戻っていった。


あたしはわけが分からなくて不思議に思いながらも気にしてなかった。


『あの…大月先輩のこと……好きです。』


今度は後輩の女の子から呼び出されて言われたとき、まさかな……。って思った。


モジモジと言いにくそうに俯いている顔

赤く高揚した頬


『好きって、どういう?』

『…つ、付き合ってほしいんです!』


念のために確認してみるとあたしの考えは見事大当りで。この間の付き合うの意味もようやく理解した…。


女子校は女の子同士で付き合ってる人が多いって聞いたことがあったけど、どこか半信半疑だったからリアルにあることに驚いたけど。


数多くいる女子の中、あたしのことを好きになってくれたのは凄く嬉しかったけど、丁寧にごめんなさいをして友達としてよろしくって意思を伝えた。


だけどその後も、そのふたりだけではなく。後輩や先輩にも告白されて気づいた……。



あたしは女の子にモテているのだと。



『香織…あたしってどこにモテる要素あるのかな?』


あたしは非常に気になって香織に尋ねるとニヤリとした不気味な笑みで。


『綺麗で美人でおまけに背は高くてスタイル抜 群。あたしがもしも男だったら美和に惚れちゃうな~。この女子校イチの人気者なのよ、大月美和さんっ』



うーん。イマイチ自分じゃ分からないけど…。


あたしが百歩譲って美人ならば香織は可愛い美少女。艶のある黒く長い髪にお人形みたいに大きい目と透けるような白い肌。


男の人が好みそうな愛らしいのが香織だ。


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