きみの右手にうさぎエプロンのレビュー一覧
タイトルからとても好きです。 一体どんな話なんだろう、とドキドキしながらページをめくりました。 心にも身体にも傷を負って、 ゆりちゃんの家にやって来る恵くん。 恵くんは、どんな痛みを背負っていて、 どうして傷付いてはここに来るのか。 語られないからこそ、あれこれ考えを巡らせてしまいます。 いつか、互いが互いの居場所になれますように。 帰る場所を、同情なんかではないゆりちゃんの本当の優しさを 恵くんが見つけてくれますように。 温かい二人の未来を願わずにはいられない、優しい作品です。 ぜひご一読ください。
傷ついた心を癒やすのは、主人公の何気ない優しさ。 それに寄り添う彼の気持ちは、きっと優しいもの。 思わず微笑んでしまうような日常のなかに、非日常的な出来事があったとしても。 なのに、身近に感じてしまう短編小説。 ふと、誰かに優しくしたくなる、そんなお話。
とても上手く描かれています。 男の子との心の交流がほんの少し切なく温かく描かれています。 短い作品ですが、長編にもなりそうな良い話しです。 個人的にもこういう話しはとても好きです。
君の強張った表情が 君の震えた右手が どうか優しいものへ 変わりますように そして願わくば そう遠くない未来も ずっと遠い未来も その隣でわたしが、 わたしの大切なものが 君の右手を掴んでいますように。 これはとても優しくて とても微笑ましい ささいな日常の中のほんの一コマの物語。 読んだ後の読了感はたった10ページだなんて思えません!ほっこり優しい気持ちになれる、あなたも彼らの日常の何気ない一コマをほんの少し覗いてみませんか?