精一杯のLOVEをあなたに。。。
斗真の姿が見えたと同時に、視線をあわせないようにグラスをみつめた。


会いたいと思っていた人がやっときたのに。


「いらっしゃいませ~」


斗真は顔色を変えることなく、軽く店内にいた数名のお客様に挨拶をしてから、さっと奥の部屋へと消えた。


急に逃げ出したくなった。


そんな私をみて、奈緒ちゃんは両手をグーにして無言のエールを送ってくれた。


しばらくしたら、バーテンダーの制服に着替えて出てくるはず…


…何から話せばいいんだろ?


そんな事に頭を悩ませていた私の前に、私服のままの斗真が近づいてきて耳元でささやいた。


「葵…ちょっと外で話せる?」


「あっ…うん」


私がそう答えると、斗真は店長に耳打ちをしてすぐにドアの方へと歩いていく。


私もすぐに席を立って、足早に斗真に続いた。





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