精一杯のLOVEをあなたに。。。




「斗真~こっちにきてエリカの横に座ってよ~」


「ねぇ~とうまぁ~
斗真は優しいからエリカのいう事は、何でも聞いてくれるんだよねぇぇ~?」


彼女の言葉が店内に響きわたる。


初めて彼女を見たときと随分印象が違う。


まだまだ飲むと言う彼女に、今まで黙って接客していた斗真の手がエリカさんの腕を掴んだ。



「かず!これさげて、お水頂戴。」


「やだよ~もっと飲みたいよ~」


「エリカ、もういいかげんにしろ。」


酔っ払っていても、斗真の強い口調は、かなりの薬になったみたい。


急に大人しくなり、斗真が差し出した水の入ったグラスを受けとり、両手で静かに飲みほした。


その光景をすぐ横で見ていた私はすごく複雑な気持ちになっていた…


心配してる顔も。
怒ってる顔も。
優しい顔も。


全てエリカさんに向けられたもので…


ほんとは斗真もエリカさんの事?
< 134 / 350 >

この作品をシェア

pagetop