精一杯のLOVEをあなたに。。。
私は
香織に後ろめたさを感じていた…
一人でエンジェルに行ったあの夜。
帰り際に斗真からそっと手渡された名刺。
裏には携帯番号が走り書きしてあった。
『数日待ってみて、もしこなかったら…電話してこいよ?』
淡々と話す斗真。
『…え?ほんとだったんだ?』
その場しのぎで放った言葉じゃなかったんだと、正直驚いた。
『まだ、浮かない顔してんな?
んじゃ~おまじないしてやるから、こっちおいで。』
二人きりのエレベーターの中で、私の身体はそっと引き寄せられた。
『……えっ?』
華奢な感じがしたのに、割とたくましい腕にしっかり抱きしめられて
その瞬間…
あたしの心臓はドキンとはね上がった。
早鐘のように心臓の音が加速していくのがわかった。
頬は熱く胸がぎゅっと苦しくなった。
こんな事は、はじめて?
『あれ?
もしかして今…俺に惚れたでしょ?』
私の顔を覗きこむように、斗真の顔が近づく。
『バ、バカじゃない?
こ、こんな事くらいで惚れたりするわけないでしょ…』
『そう?残念…。
でもこのおまじない効きめ抜群だから。
きっとすぐに笑顔になれるよ?』