精一杯のLOVEをあなたに。。。
すれ違いも多い中、一日中歩き疲れるくらいデートもした。

ショッピングしたりパワースポットめぐりをしたり
美味しいランチを食べて、デザートバイキングにも連れていった。



そして葵の好きな夜の海辺で俺は聞いた。


「ごめんな。なんかせっかく一緒に暮らしてんのに俺、帰り朝だし…

葵、寂しくないか?」


「う…ん

寂しい…
超がつくほど寂しいよ」


そう言って、ギュッと俺の腕にしがみついてきた。


「だよな…。」


人一倍寂しがりやの葵。
俺も肩を落とした。

「あはっ。うそだよ~!

いつも私がバイト帰ったなぁって頃にちゃんと電話くれるし、
ちゃんと帰ってきてくれるし、

毎日顔見れるだけで超幸せだもん。
寂しいなんて言ったらバチがあたるよ」

海辺を月がほんのり照らすなか、葵は飛びきりの笑顔でそんな嬉しいことをサラッと言ってくれる。


「葵っ…何か変わったな?」


「ん…どこが?」


「ん…と。

前は…わけわかんないくらいややこしい奴だったのに…

今は別人かと思うくらい素直すぎてこえ~よ」


「何それ?誉めてんのか?けなしてんのかわかんないよ」


「だよな?

要するに、今の葵が好きだって事」


そう言って、葵の唇を頂こうと顔を近づけた時、


「ストップ。んじゃ…前の私は嫌いなの?」


ややこしさはあんまり変わってないな。

なんて思いつつ無理矢理口をふさいだ。

< 171 / 350 >

この作品をシェア

pagetop