精一杯のLOVEをあなたに。。。
日差しが眩しいくらい照りつけるなか、車は快適に道路を走っていた。
ハンドルを握る斗真の横顔を見つめていたら
なぜだかエリカさんの顔が浮かんだ…
あの日の事は
結局斗真には言わなかった…
言わなかったというより、言えなかったというのがほんと。
だって
彼女が斗真を本気で好きだということを
あの日彼女の全身から感じてしまったから…
ほんとは…
斗真を想う気持ちも、私を憎む気持ちもものすごくよくわかる。
でも…
やっぱり渡せない。
私も斗真が好きだから…
斗真を好きなこの気持ちは誰にも負けない。
「…葵?どした?」
「あっ…うぅん。なんでもないよ」
つい考えこんで無口になってた私を車酔いしたと勘違いしたのか、
斗真は私の頭にそっと手をのせた。
「俺さ…運転粗いから、気分悪くなったら遠慮なく言えよな?」
斗真が何げなく私の頭をなでたりするだけで
こんなにも胸がドキドキする。