精一杯のLOVEをあなたに。。。
「俺ってさ…

家族での思い出とかってやつ…ないんだよな?

だからかな…
バーベキューとかしてる家族づれとか見るの結構好きなんだよな。

こっちまで幸せ気分に浸れたりしてな?」


前に話してくれた斗真の幼少時代の話を思い出した。


羨ましく感じる気持ちわかるなぁ…


「実はね…

私の親も離婚してるんだぁ。

私が小1の時かな?

私は母親に引き取られたんだけど~
たえず男がいて、家に平気で入り込んで半同棲っぽいかんじだったの…

だから自分の居場所はこの家にはない、
そう思って高校卒業してすぐに一人暮らしをはじめたんだ…」


「…そっか。

葵も結構苦労してきたんだな?

ってか、もしかしたら俺たち似てるのかもな?」


そう…

私たちは似てるのかもしれない。


お互いに寂しさや辛さを心の奥底に隠しながら生きてきた…

決して人に弱味はみせず…
誰にも心を開かず…


でもほんとは

心の奥底では

きっと誰かを必死で求めていたはず…


そして私は見つけた。

初めて本気で愛せる人。



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