精一杯のLOVEをあなたに。。。

「あのさ…葵の夢って何?」

突然らしくない質問をされて少し驚いた。


「ん…夢…?

昔はいっぱいあったけどね?

ケーキ屋さんとか、保母さんとか…

大人になると現実にかなわない夢はみなくなるというか…」


「現実主義者の葵らしいな?」


「そ~う?んじゃ~斗真の夢は?」


「俺?んと、


平凡だけど…ああいうのかな…?」


視線の先はさっきの家族づれ。


「いつも俺の横には嫁さんが幸せそうに笑ってて、そしてそのすぐそばにはめちゃくちゃ可愛い子供たち…」


意外だった…

お店持ちたいとか、バーテンダー究めるとか…

そんな夢だと思ってたから…


だから
一瞬ポカンと口があいたまま。


「葵?

やっぱ意外だったか?」


なんて照れくさそうな斗真。


でもわかるよ。

家族に縁が薄かったから、きちんとした家庭を作りたいんだよね。


愛情いっぱいの幸せな家族を…


「斗真ならきっと叶うよ。」



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