精一杯のLOVEをあなたに。。。



「ここはマズイぜ…アキラ。早くいこうぜ」


短髪の男が大男にそう言いながら、慌てて二人は私の脇をかかえた。


「こら…待てよ」


後ろから低く凄んだ声がした。


「なんだぁ…?」


大男が振り向いた瞬間にノックダウン…

何がおこっているのか?

わけがわからない…

そして私の横にいた短髪男もすぐにうなりながらその場に倒れこんだ。


助かった…んだ?


そう気づいたのは



「大丈夫ですか?」
さっきの男たちを一瞬でやっつけてくれた人に声をかけられた時…


体から力が抜けて涙が溢れた。


と同時に体の震えが止まらなくなってた。



「葵ちゃん…
もう大丈夫やで。」

やっと気づいた。

この優しい大阪弁。


私を助けてくれたのはリュウさんとボディーガードの若松さん…


リュウさんは、自分の着ていたジャケットを脱いで私をそっと包んでくれた。


「車まですぐですから…」



若松さんの言葉に私は軽く頷いた。
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