精一杯のLOVEをあなたに。。。
「葵!

斗真の様子は…?」

慌てて駆けつけてくれた香織の姿を見つけ、少しだけ安堵した。


あれから数時間が
たっていた…


斗真は、あのまま意識を失ってしまった…


生きた心地がしないまま、119にコール。

かなり慌てて取り乱した状態だった私。

住所を聞かれても頭の中が真っ白ですぐに答えられない始末…


それでも

『救急車がくるまで動かさないようにして下さい。』


受話器から聞こえた指示だけは、しっかりと耳に届いた。


電話を切ってただ救急車が駆けつけるのを待つ…


何も出来ない時間が長く長く感じた。


「お願い…
早く…早く斗真を助けて。」


瞳を閉じたままの斗真を見つめながら、とにかく祈るしかなかった。



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