精一杯のLOVEをあなたに。。。
せっかく元気づけてくれた香織の言葉にも、私は立ち上がることが出来なかった。


「香織…私もうだめだよ。
病室に帰るのが怖いの…
斗真の顔見るのが怖いの…」


「葵…」


香織は思いきり弱音をはいた私の隣に座って、肩をそっと抱きよせてくれた。


「心の中のモヤモヤ全部吐き出しちゃいな?」


「…斗真のそばにいたいのに、病室に戻る勇気なくて…
家に帰る事もできなくて…
ずっとここにいたのね…

だってさ、斗真ったら、私の顔も名前も覚えてないんだよ~
笑っちゃうよね?

何で…?
何で私の事忘れちゃったんだろ…?」


そんな事を香織にいっても無駄なのに……
それでも聞かざるを得なかった。


「…葵。そんなに深刻に考えちゃだめ。一時的なものだって…
葵がそんなに落ち込んでたら斗真もよくならないよ?」


香織に促されながら、まだ気持ちの整理がつかないまま斗真の病室に向かった。

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