精一杯のLOVEをあなたに。。。
真っ白なシャツに蝶ネクタイ、黒のベスト。


バーテンダーの制服がほんとによく似合う人…


香織と会話をしながらも、視線の端っこで彼の姿を確認しながら、そんな事を思っていた。


オーダーのドリンクが、目の前のカクテルグラスに注がれた。


「はい。どうぞ」


それは、地中海の明るい太陽を連想させる綺麗な色。


カンパリのほろ苦さをソーダが引き立たせるような、絶妙な味だった。



「美味しいっ」

「うん。飲みやすい。かなり好きな味だよ。」



そんな私たちの絶賛の言葉に、彼はほんの少しはにかんだような笑顔を見せた。

クールな雰囲気の外見とのギャップもまたいい。


彼はひとつひとつのドリンクを丁寧に作りながらも、目の前の私たちとの会話にも気を配り、楽しませてくれた。



「ね~香織、素敵なお店でしょ?」


まるで自分のお店のように、自慢気にそう言葉にした自分が可笑しかった。
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