精一杯のLOVEをあなたに。。。


「俺さ…1年前から先輩に誘われて、ルームシェアしてるんだけどさ…」


マンションに帰り着き、食事を終えたあと

ソファーに並んで腰掛けながら、斗真の話に耳をかたむけていた。


「…先輩ってもしかして女の人?」

「いや…先輩は男」

「…そぅ?」

少しだけホッとしていた。



でも、斗真の表情は少し曇り、私から瞳をそらした。



わずかな沈黙が、息苦しさを誘う…


斗真は吸っていた煙草を灰皿の中にクシュっとねじ伏せた。


「事情があって…今はその先輩の妹と二人で暮らしてるんだ…」



先輩の妹…って?
多分あの黒髪の人?


「…事情って?」

動揺した気持ちを落ち着かせようと、私もメンソールの煙草を手にとった。
< 78 / 350 >

この作品をシェア

pagetop