反響ノイズ
「なぁ、さっき音葉が歌ってた曲ってな に?初めて聴いた。」

暗かったから分かんなかったけど…
その男は同じ人間かと疑いたくなるほど綺麗な顔をしていた。

「音葉…?」

「、あー。そりゃ、知らなくて当たり前 だよ。あたしがつくった曲だもん。」

男の声にハッとなり、我に返る
てか、いきなり呼び捨てかい。

「へぇー」

「ねぇ、」

藍色の夜より深い青の髪を揺らして小首をかしげるそいつ。
様になってるから余計に腹立たしく感じる

「ん?」

「名前は?」

そう聞いた瞬間、心底嬉しそうに目を細めた。

「…(そんな顔もできるんだ。)」

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