天使ラビィの不思議な珠

カピィは神様が最後に告げた言葉の意味が分からなかったので、ウンウンと悩み始めました。


「ラビィ、なんで大丈夫なの? ボクわかんな……」

「うわああん。カピィ良かったよう。死ななくて良かったぁ」


泣き続けるラビィには、言葉の意味なんかどうでもいいみたいです。

カピィは何を言ったらいいのか分からなくて、ただ、ラビィの涙を見ていました。


ラビィの涙はキレイ。
でもボクは、笑った顔のほうが好きだな。


そう思ったので、カピィは一生懸命疲れた体を動かします。


「ラビィ、ほらみて。カピィは元気だよ! 泣いてたらおかしいよ。ほら、笑って!」


キョトンとした顔でカピィを見つめたラビィは、涙を両手で拭き取って笑いました。


「カピィ、良かった」


ラビィが、悲しい時に泣いて、嬉しい時に笑ってる。
カピィにはそれがとても嬉しくて、その場で一緒に笑い続けました。

笑い合う二人のほっぺたは、おんなじ、優しいピンク色染まっていました。


不思議の珠は無くなってしまったけれど、きっと大丈夫です。

ラビィの気持ちはいつだって、カピィが分かってくれるから。




めでたしめでたし。





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