天使ラビィの不思議な珠

カピィの考えている通りです。
どんなに笑っていても、心が傷ついていないわけではありません。


いつしか、ラビィの様子がおかしくなりました。
顔がこわばっていて、自由に動かせないのです。


「ラビィ、最近変だよ? 楽しい時に泣きそうで、悲しい時に笑ってる」


カピィは困ったようにそう言います。
でもラビィにもどうしたら元に戻せるのか、わからないのです。



困って首を振っていると、カピィがいいました。


「あの珠を失くしてからだよ。神様くれた大切な珠を失くしたからバチが当たってるんだ。
ラビィのせいじゃないのに。ボクのせいなのに」

「違うよ、カピィ」

「違わないよ。ボク、探してくる。ラビィはここで待ってて」

「カピィ、だめだよ。あぶないよ」

「平気だよ!」


ラビィが止めるのも聞かず、カピィは走っていってしまいました。

だけどあの池は底が見えないほど深かったはずです。
ラビィは心配になって、後を追いかけました。


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