恋の糸がほどける前に
きっと貴弘には見えない角度。
月光が差し込む窓から見える綺麗な黒い空を瞬く星のひとつが、キラリと流れた。
────流れ星のジンクス。
ずっと一緒にいられる、約束の流れ星。
私だけに見えた、大事な大事な空からのエール。
今度は私が、貴弘とずっと一緒にいられるように頑張る番だね。
……たとえ、恋じゃなくても。
貴弘と私の絆を、信じてる。
今まで一緒にいた時間がこれからの私たちのことを支えてくれるって、信じてる。
今すぐじゃなくていい。
隣じゃなくてもいい。
たとえいつか生きる場所が変わっても、気持ちが傍にいられる関係になるように、頑張るから。
当たり前に傍で笑いあえる関係に戻れるって、信じてるから。