チャラ男とちょうちょ
出逢ってしまったあたしたち
フラッシュがまぶしい。
シャッターを切る音がスタジオに響く。

髪を丁寧に巻いてもらって、お気に入りのドレスを身に纏う。

「お疲れさまでしたー!次、インタビューいいですか?」

「はーい!ってゆーか、もうインタビューする内容ないんじゃないですか?」

あたしがそう言うとスタッフの方が笑った。




「お疲れ、リオナ」

「撮影楽しいけどさ、飽きないのかな?あたしで」

「まぁまぁ」

「ベストジーニストみたいに、殿堂入りとかないのかなー」

「そんなこというなよ、店のためにも」

「はいはい、わかりました」



撮影とかインタビューとか言ってるけど、あたしはアイドルでもなければモデルでもない。
ただの、キャバ嬢。

今日は、毎月発行されるフリーマガジンの撮影だったのだ。

このフリーマガジンには、サイトからの投票が多い上位3名が載ることができる。
ありがたいことに、あたしはここ数ヶ月載らせてもらうことができている。

< 1 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop