チャラ男とちょうちょ
それが、おかしいと気付いたのは案外早かった。

(なんか、気持ち悪くて飲めない…)

今までお酒を飲んでいてこんな気分になることは一度もなかった。
気のせいだと思って飲んでみるものの、体が受け付けないような感じがする。
あたしは、お酒をソフトドリンクに変えてもらってそれを飲んだ。
相変わらず寝汗もかいていた。

「なんか、最近体調よくないかも」

「夏バテ?」

家に遊びに来た真由美に言う。

「最近、仕事で飲んでも気持ち悪くて…。寝汗もちょーかくし」

あたしがそう言うと、真由美は少し考えてから

「ねぇ、生理きてる?」

とあたしに聞いた。
あたしは、振り返ってみた。
6月はきた。7月もきた。
でも、今月は…。

「来てない、と思う…」

「もしくるならもう来てる?」

「うん、来てるはず」

それであたしは、真由美が考えてることを察した。
無責任な話だけど、裕貴はいつも避妊しなかった。
あたしも、なかなか言い出せないでそれを受け入れてしまっていた。
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