チャラ男とちょうちょ
あたしの目の前に裕貴が現れたのは、そんな時だった。
あたしと付き合っていたときの裕貴からは想像できない姿に変わっていた。
長くてチャラい髪型は、短く黒髪になっていてボーイが着るようなスーツが似合うような裕貴はもういなかった。
「久しぶり…」
「裕貴、どうしたの?その見た目」
「オレボーイ辞めたんだ」
「…全然知らなかった」
「今は、不動産屋で働いてる」
「そうなんだ…」
「真奈美は?」
「へっ?」
突然話を振られてあたしは間抜けな声を出してしまった。
「結婚すんの?…涙香と」
裕貴の口から出てきた言葉に、ちょっとだけ驚いた。
何だか胸の奥がじんじんする。
「結婚も何も、付き合ってないし…!」
「そっか」
「りゅ…涙香さんは、家族になろうって言ってくれてるけど」
「…へぇ。そっか。よかったじゃん」
あたしは、何も答えられずに黙ってしまった。
「じゃ、オレ行くわ。ごめんね!いきなり現れて」
それだけ言うと、裕貴はいなくなった。
(どうしてそんなこと…)
他にも裕貴に聞きたいことはたくさんあったけど聞けなかった。
裕貴はもういないのにあたしはしばらくその場から離れられなかった。
あたしと付き合っていたときの裕貴からは想像できない姿に変わっていた。
長くてチャラい髪型は、短く黒髪になっていてボーイが着るようなスーツが似合うような裕貴はもういなかった。
「久しぶり…」
「裕貴、どうしたの?その見た目」
「オレボーイ辞めたんだ」
「…全然知らなかった」
「今は、不動産屋で働いてる」
「そうなんだ…」
「真奈美は?」
「へっ?」
突然話を振られてあたしは間抜けな声を出してしまった。
「結婚すんの?…涙香と」
裕貴の口から出てきた言葉に、ちょっとだけ驚いた。
何だか胸の奥がじんじんする。
「結婚も何も、付き合ってないし…!」
「そっか」
「りゅ…涙香さんは、家族になろうって言ってくれてるけど」
「…へぇ。そっか。よかったじゃん」
あたしは、何も答えられずに黙ってしまった。
「じゃ、オレ行くわ。ごめんね!いきなり現れて」
それだけ言うと、裕貴はいなくなった。
(どうしてそんなこと…)
他にも裕貴に聞きたいことはたくさんあったけど聞けなかった。
裕貴はもういないのにあたしはしばらくその場から離れられなかった。