チャラ男とちょうちょ
「真奈美‼︎」

その時、聞き慣れたあの声があたしの耳に飛び込んできた。

「真奈美、行くな!」

そう叫んで裕貴が走ってきた。
かっちりとしたスーツ姿に、仕事用のバックを持っている裕貴を見て、本当にボーイを辞めたんだなと感じた。

「真奈美、オレを選べよ」

息を切らせながら裕貴はそう言った。



この後に及んでオレを選べ?
どこまでオレ様なの?



そう思うのに、あたしの目からは涙がいっぱいこぼれ落ちた。

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