チャラ男とちょうちょ
「気をつけて行ってきてね」

あたしは裕貴にお弁当を渡す。

「ん、さんきゅ」

靴を履くと、裕貴はあたしを抱き寄せて
チュッとキスをする。
ほっぺたが熱い。

「あー、仕事行きたくねー!真奈美とイチャイチャしてー」

「なっ、何言ってんの!しっかり働いてきなさいよ」

「はいはい、わかりましたよ!」

裕貴がドアノブに手をかけた時、

「あっ!」

と言った。

「何?忘れ物?」

「違う」

手招きしてあたしを呼ぶ。

「夜はエッチなこといっぱいしよーね」

裕貴は耳元でそう言った。
あたしの顔は再び真っ赤になる。
そんなあたしを見て裕貴は笑った。
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