チャラ男とちょうちょ
すぐに階段を上ってくる音がした。
左側の部屋を開けて何かを話したあと、裕貴が部屋に入ってきた。
裕貴の部屋は、布団が敷いてあって、あとはテレビとコンポとテーブルが置いてあるだけでそれ以外の物はなかった。
「部屋、一応掃除した」
後ろから裕貴の声がした。
「テキトーに座って」
そう言われたから、あたしは端っこの方に座った。
そんなあたしを見て裕貴は笑った。
裕貴は、ゲームの途中だったらしく、続きを始めた。
あたしも、テレビに映し出される映像を一緒に見ていたけど、仕事で飲んで、アフターで飲んだからだんだん眠たくなってきた。
「布団に横になっていいよ」
あたしの方を見たわけじゃないのに、タイミングよく裕貴は言う。
「だめ。…これ」
あたしは持ってきたチョコを裕貴に渡した。
かわいくない、あたし。
「チョコ?」
「うん」
「本命…だよね?」
「本命じゃなかったらあげてない」
「いつも義理しかもらってなかったから、うれしい!」
「嘘でしょ!」
あたしは裕貴のその言葉を疑った。
彼氏だからとか好きな人だからとかじゃなく、裕貴は目立つ。
背は180は超えてるし、顔も悪くないと思う。
「嘘じゃないし!毎年キャストからもらう義理チョコだけ」
と顎で指したテーブルの上には、数個のチョコが無造作に転がっていた。
左側の部屋を開けて何かを話したあと、裕貴が部屋に入ってきた。
裕貴の部屋は、布団が敷いてあって、あとはテレビとコンポとテーブルが置いてあるだけでそれ以外の物はなかった。
「部屋、一応掃除した」
後ろから裕貴の声がした。
「テキトーに座って」
そう言われたから、あたしは端っこの方に座った。
そんなあたしを見て裕貴は笑った。
裕貴は、ゲームの途中だったらしく、続きを始めた。
あたしも、テレビに映し出される映像を一緒に見ていたけど、仕事で飲んで、アフターで飲んだからだんだん眠たくなってきた。
「布団に横になっていいよ」
あたしの方を見たわけじゃないのに、タイミングよく裕貴は言う。
「だめ。…これ」
あたしは持ってきたチョコを裕貴に渡した。
かわいくない、あたし。
「チョコ?」
「うん」
「本命…だよね?」
「本命じゃなかったらあげてない」
「いつも義理しかもらってなかったから、うれしい!」
「嘘でしょ!」
あたしは裕貴のその言葉を疑った。
彼氏だからとか好きな人だからとかじゃなく、裕貴は目立つ。
背は180は超えてるし、顔も悪くないと思う。
「嘘じゃないし!毎年キャストからもらう義理チョコだけ」
と顎で指したテーブルの上には、数個のチョコが無造作に転がっていた。