チャラ男とちょうちょ
服も着ないで、裕貴はあたしを優しく包む。


「ね、見て!」


思い出したように裕貴は手を伸ばして携帯を取った。
そこにはホームページに載せているあたしの写真が待受画面になっていた。

「やだー…恥ずかしい」

「なんで?いいじゃん別に」

「誰かに見られたら?」

「好きな人だからって言う」

裕貴は、あたしの気持ちに気付いてるのかな?
だから、こんなことしてくれるの?

「もぉー!やめて」

あたしは精一杯笑って自分の気持ちを誤魔化した。
そんなあたしのほっぺたにキスをして、そのまま腕枕をしてくれた。
いつの間にかあたしも裕貴も眠ってしまっていた。
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