チャラ男とちょうちょ
「見てこれ」

裕貴は毎月フリーマガジンを欠かさず集めている。
裕貴は、あたしの映ったページを念入りに見ている。

「やっぱ愛咲リオナはかわいいなー!いちのキャストとの差が激しすぎるわ」

「言い過ぎじゃない?」

「真奈美って、担当してても手かからなそうだよね」

「あんまり文句とか愚痴とか言わないかな?」

「やれって言ったらちゃんと仕事こなすもんなー…。それに比べてオレの担当してる奴らときたら!口ばっかりだしすぐ潰れるし、怒れば泣くし。めんどくせーよ」

「まぁ、わかんなくもないなぁ。でも、キャバやる子はメンヘラ多いしね」

「そーいえば、真奈美って月どんぐらいもらってる?」

「えぇー!それはナイショ」

「100は越えてるよね?」

「うん…」

「あー!愛咲リオナ、うちの店こねぇかなー」

「やだよ。裕貴がいないなら移籍してもいいけど!」

なんて、仕事の話もするようになった。
ちなみに裕貴は、主任ではあるけどお給料はあたしの半分以下。
ヒモになるとか冗談を言っていた。
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