チャラ男とちょうちょ
彼女いないって、あたしは彼女じゃないってこと?
百歩譲って、女の子が好きなのは目をつぶることができる。
だけど、彼女いないって…。

あたしも、あゆみと同じなのかもしれない。
裕貴はどのあたしでも全部好きだって言ってくれるけど、やっぱりあたしが愛咲リオナだから一緒にいてくれてるんじゃないかと思った。
アクセサリーと同じで、愛咲リオナってブランドを持ち歩きたいだけ。
それよりもっと高価で価値のあるブランドが現れたらきっとあたしは簡単に捨てられるんじゃないかと思った。

たまたま、あたしは小林那奈って名前を目撃したから気付いたけどもっと他にもいろいろな子と関わりがあるんだろう。

あたしが、そういうところまで干渉しないのがいけないのか。
でも、束縛はしたくない。


「こういう時、どうしたらいいかわかんないよ…」


恋愛なんて、久々にした。
仕事ならここでどうしたらいいか、どんな言葉を投げかけたらいいか手に取るようにわかるのに、好きな人のことになるとどうしたらいいのか全然思いつかなかった。
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