チャラ男とちょうちょ
(はぁぁ、ダメだなあたし。社長ミーティングなのに、こうやって一緒にいてくれるのがうれしいって思っちゃうなんて)


「ごめん、背中すごい」

「別にいーよ。誰かに見せるわけじゃないし、真奈美に愛されてるシルシってことで!」

スーツに着替えて、髪の毛をセットしてる裕貴。
セットが終わるとアクセサリー類を身につけて、あっという間にボーイに変身した。
あたしは、薄手のブランケットに身を包んだまま座っていた。

「いつまでそんな格好してるの?…もっとしたい?」

「ばっ、バカじゃないの‼︎」

あたしが答えると、裕貴は笑った。

「着替えるから、あっち向いて」

「なんで?今さらじゃん」

「恥ずかしいもんは、恥ずかしいの!」

そう言って背中を向けると、裕貴はあたしの背中にキスをした。
体がピクッとなる。

「あー、時間あったらもっとしたかった」

「何言ってんの…」

「だってほら…」

裕貴があたしの足を無理やり割って手を入れた。

「もう‼︎仕事行くんでしょ」

あたしがそう言ったら裕貴はまた笑った。
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