兄妹ですがなにか?


声の主は麻妃だった。

麻妃は、真剣な顔で言った。


「雅人…雅人にとって私は妹でしかなくても、
私にとって雅人はお兄ちゃんじゃないの。
私にとって雅人はねーー…」

言葉を止める麻妃

俺にとっても妹なんかじゃないよ

そんな言葉を飲み込んで、麻妃の言葉を待つ。



「大好きな男の子なんだよ」


そういった麻妃の目には涙が浮かんでいた

俺だって…

麻妃が好きだ

愛してる

でも、ごめん、

俺にはまだ無理だ

もう少し、待っててくれないか

「ごめん、俺は中途半端なことしたくないから。」

そういった途端、泣き出した麻妃、

ごめん、麻妃

この言葉にはまだ続きがあったんだ

< 48 / 52 >

この作品をシェア

pagetop