我が子がオッサンに見える件について
ラッキーと思いながら私はそいつに会釈をし、背を向けた。

「そうですか? なら良いですが……それと一つ忠告しておきますが……」
 背を背けたにも関わらずそいつは口を開く。

「……甘やかすのと愛するのは違いますよ? 今のままじゃお子さんロクな大人になりませんよ?」
 ポツリと呟く様に言った言葉なのにそれは私の耳にはっきりと届いた。

「なっ?」
 足を止め、バッと振り向いた。
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