深愛なるキミ
ひなたに触れることができた。


見つけた瞬間、抱き寄せた身体はやっぱり小さくて壊れてしまいそうで。


でも離したくなくて・・・。



握ったこの小さな手も全部、独り占めしたい。ひなたの歩調に合わせてゆっくりと歩く。

いつもは少しあった距離も今は手を繋いでいるから感じない。



ひなたの短大は電車で二駅だから駅まで歩いて切符を買って電車に乗り込んだ。二人でいるけれど会話はない。



ひなたはきっと考えてるんだろうな。俺がヒロムだったなんてやっぱりショックだったよな。
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