深愛なるキミ
「全部、ひなたに合わせるから」



繋がれた手に力が込められて初めての感覚に戸惑いながらも微笑み返してくれる佐野くんに私も笑った。



付き合う前まではあの集団の中でも静かな方であまり騒いだりしているタイプじゃなかった。


だから、こんなに話すことも目がフニャってなるくらい笑うことも知らなかったんだ。



でも、佐野くんとは学校では話さない。


変な嫌がらせを私が受けないように。そう佐野くんが提案してくれた。
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