深愛なるキミ
待ち合わせ場所には早く着いた。

鏡を見て笑うしかなかった。



俺らはこんなやつらを蔑んだり笑ったりしてたんだよな。


まさか自分がこんな風に言われる立場になるなんて思わなかった。



でも、あえて経験して良かった。



きっとこの経験がないと知らず知らずのうちに俺はまた人を傷つけたり、合わせるだけの人間だったから。



傷つけられた人間にしかわからない痛み。


だからこそ、その痛みを知っている人間は優しいんだよな。
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