素直…隠した気持ち…
「椎名様ぁ♡」
……これが私は大っ嫌い。私も同じ人間なのに…【様】なんてつけて欲しくない
し陰から見ないで話して欲しい。
これを考えると自分のことが嫌いになる。早足で靴箱へ向かう。
「んー…届かないなぁ…」
「椎名様いたわよ♡みんなー」
ギクッ‼︎‼︎嫌!こないで!なかなか素直になれない私は、言葉がでない。
「ちょっと!知夏が困ってんじゃん!あんたらやめなさいよっ!」
…え?振り返ると見慣れた子が立っていた。
「っ!菜緒…!」
私は彼女の名前を呼んだ。
「知夏♡おはよう!」
彼女は繁竹菜緒。私の幼馴染の腐れ縁。
私の言いたい事を言ってくれるいい奴。
「ほらっ!行くよ。」
「菜緒⁉︎ちょ…」
強引にも私は教室に連れていかれる。
「椎名は人気者なんだから。さっ。自覚したら?」
「それくらい分かるもん。バカじゃないしねー」
本当は…本当は自分を変えたいんだ。
素直になれない私を…
「高校の事もあるし!先週のテスト結果見に行くよ!」
「ちょっと!菜緒」