誰よりも優しい総長様
次に俺が目をうっすらと開けば眩しい光が差し込んできた。
消毒臭い臭い…
あぁ、病院か
そんな時扉が開いた。
ガラガラガラ
俺は開いた扉の方を見た。
そこに居たのは伊月に蓮だった。
「おぉ!?慶、やっとこ目ぇ覚めたのかよー。」
「やっと?」
そんな俺は蓮の言葉の意味が良く分からなかった。
「蓮、いきなり言うから、慶に伝わってないよ。」
そう言うと伊月は俺の方に視線を直して話し出した。
「慶はあの日から2ヶ月も眠ってたんだよ。打たれてからさ。」
2ヶ月…
そんなにも眠っていたのか…
「あ。柚那の奴はまだ目覚めて無いぜ。」
柚那
愛しい人の名前がなんだか懐かしく思えた。