誰よりも優しい総長様
「慶、学校お疲れ様。」
「おう。」
そう言うと、慶はあたしがベッドに座るのを手伝ってくれた。
「ありがとう。」
「ったく、早く治せよな。」
そう言うとベッドの隣にある椅子に腰掛けた。
「分かってるよ。」
すると慶はあたしから目線をそらすと鞄の中を弄り始めた。
「どうかしたの?」
そう訪ねたとき慶はあたしに1枚の色紙を差し出してきた。
「ん。クラスの奴らから。」
あたしはそれを受け取るとその色紙を見た。
族の集まるクラスで、みんな敵どうしの筈なのに…
そう思えば自然と笑いがこみ上げてきた。