誰よりも優しい総長様


そして、2日もすれば柚那もだいぶ落ち着いたらしくまた俺の病室に姿を見せに来るようになっていた。


「慶。」


「おう、おつかれ。」


いつもと違った。


柚那は扉から顔を覗かすだけでいつもみたいに入って来ようとはしなかった。


「どうしたんだ?入ってこいよ。」


俺がそう声を掛けると柚那は音を立てないようにゆっくりと扉を開けて入ってきた。


よく見ればその腕には小さな赤ん坊の姿。


「今日はね、連れてきちゃった♪」


「許可、おりたのか?」


「うん。」


そう言って赤ん坊を連れて俺の元へ来た。


「抱きたいって言ってたでしょ?」


夢にまで見てた俺の子供。


柚那はそっと俺に渡してくれた。


「柚那、ありがとな。」


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