誰よりも優しい総長様
すると、看護師は何かを思い出すように言った。
「そうだわ、ちょっと待っててね。」
そう言って検査をする前に病室を飛び出して行った看護師
戻ってくる頃にはその手にカメラが収められていた。
これ、良かったら使ってちょうだい。
そう言って手渡されるカメラ。
「ありがとうございます。」
「良いのよ。軽いお祝いだとでもおもっておいて。」
すると柚那は遠慮がちに看護師にあるお願いをした。
「あのー、これで1枚撮ってもらえませんか?」
すると、看護師は一瞬驚いたがすぐに微笑んで了承してくれた。
「じゃぁ、撮るわね。はい、チーズ。」
カシャ
そして、俺らの家族写真が撮られた。
まさか、これが最後だなんて…