誰よりも優しい総長様
「あんたらさぁ、潰されたいわけ?何も真実を知らねー奴がゴチャゴチャほざいてんじゃねーよ。」
静まり返った教室の中に卯月の冷たく低い声が響きわたった。
この声は頭として君臨した時の卯月の声。
族の世界から離れた時以来聞くことの無かった声だった。
そんな卯月はあたしの過去を知っている。
そんな時だった。
「なぁ、神崎さんと、えっと、美空やっけ?うちの倉庫にこーへんか?」
「ちょっ、慎也何言ってんの?」
慎也…
あぁ、烈火の副総長
こいつの名か。
「行くわけ無い。あたしは2度も同じことはしない。」
「ゆずちゃん…」
そう。
もう繰り返したくないの
あんなこと