誰よりも優しい総長様
飛び出したはずの教室に戻ったあたし。
でも今はSHLの時間。
前の扉からは流石に入れない。
まぁ、あたしの席は後ろだから関係ないけど。
そんなことを考えながらあたしはとりあえず教室に入った。
ガラガラガラッ
「おい!神崎!遅刻か?さっさと席につけ!」
そう言っえそうそうに怒鳴ってくる担任と思いし男
はっきり言ってうざい
「っせーんだよ。」
イライラの募るあたしはもう普段のあたしじゃなかった。
周りから突き刺さる視線
これもはっきり言ってうざい。
あたしは席につくと黒板の方へ向いた。
黒板に書かれていたのは神城 慶 シンジョウ ケイの文字。
あいつと同じ名前…
次に目が行ったのは男の隣に立っていた少年だった。
「け…い…」
無意識に発した言葉
少年はあたしを見ると微笑んだ。
「久しぶりだね、柚那。」
無意識に流れる涙にあたしは頬を濡らしていた。
会いたかった。
そして、今は会いたくないと思っていた人物。