誰よりも優しい総長様


根拠もないあんな子供の話を信じきっているなんて。


そして、慶が戻るまではあたしが羨美の総長を張ることになった。


強かった慶が今は羨美に居ない。


そんな噂はすぐに他の族へと知れ渡ってしまった。


それからはずっと喧嘩の日々


あちらが終わればこちらが責めてくる


そんな日々の中であたしは過ごしていた。


体力だって全然なくて日に日にみんなが疲れていくのが目に見えてわかってる。


なのにそんなみんなをあたしはただ見て共に戦うことしかできなかったんだ。


そして、それからまた日は過ぎて行ったある日。


あたしは拉致られたんだ。


乱舞 ランブ と言う名の族に


あの日のあたしは体調を崩していた為に警戒心が薄れていた。


そんな隙を狙われたんだ。


当然戦えるような体制ではないあたしは無抵抗に近い状態で敵の倉庫へ


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