誰よりも優しい総長様
柚那side
いつもと同じ朝
いつもと同じ景色の中あたしは目を覚ます。
あたしはベッドから起きると着慣れた制服へと身を包む。
そして、着替えた後は鞄を手に持ちリビングへ
タッタッタッタッタ
ガチャッ
「お、柚那か。おはよ。」
扉を開けてすぐに飛んでくるパパの声。
それと同時にあたしの膝下に抱きしめられる感触があった。
あたしはその重みを感じながら挨拶を返した。
「おはよ、パパ。秀くん。」
そう、重みの正体はあたしの弟の秀くん。
「おねーちゃ。おはぉ。」
あたしは秀くんを抱き上げるとテーブルの方へ向かった。
そして秀くんを椅子に座らせてあたしも鞄を置き椅子に座る。
そしてテーブルに用意されている朝食に手を伸ばす。
「いただきます。」
「いたあきましゅ。」
そう言ってあたしと秀くんはご飯を食べる。
今日の朝もいつもと同じみんなより小さめのフレンチトースト。
あたしはこれしか食べれない。
いや、これ以外をあたしの体が受けつけようとしないのだ。
あの日からずっと…