誰よりも優しい総長様
柚那side
話終えたあたしに返ってきた慶の言葉は
「ごめん。」
その一言だった。
「慶のせいじゃないよ。あたしが油断してたから罰が当たったんだよ。だから気にしないで。」
けど、慶の表情は曇ったままだ。
きっと慶は自分のせいだと思ってるんだね。
そんなんじゃないのに。
そんな風に思ってると慶はいきなりあたしを抱きしめた。
「辛い思いさせてほんとにごめん。守るって言ったのに。」
「いいって。気にしないで?あたしは気にしてないのに、慶が気にしてたらおかしいでしょ?」
そう笑顔で言うあたし
でも、気にしてないなんて嘘
気になってるから前にも進めないし、慶とも向き合えないんだ。
情けないよね?