誰よりも優しい総長様


そんなことを思っていると今度は慶があたしの方を向いた。


「柚那。こんな俺だけどあの時の約束。」


そして、慶は頭を下げながら言った。


「柚那。お前を今度は絶対に守るから、側に居てくれ無いか?」


慶からの2度目のプロポーズにあたしは溜まっていた涙を流した。


返事なんてあの頃から変わらない。


「今度はちゃんと守ってね。」


そう言うと、慶はあたしを抱きしめてくれた。


「絶対に守るから。」


すると周りからは一気に拍手が鳴り響いた。


変わらずに待ってて良かったんだね。


そして、しばらくすると慶は抱きしめていた手を緩めてあたしを離した。


それだけのことなのに寂しいなんて感じるあたしは重症なのかもしれないね。


そして、慶はみんなの方を向いて頭を下げた。


「俺はここでみんなに向けて柚那を幸せにすることを誓う!みんながこれの保証人だ!」


そう言った慶の言葉にあたしは止まっていた涙が再び流れて頬を濡らした。


「ありがとう…」


あたしはそう呟いた。


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