誰よりも優しい総長様
「お前がちゃんと戻って来るってなら良いぜ。開放してやってもよ。」
「覚悟はできてるから。」
「柚那ちゃん!」
「おい、放り出してやれ。」
男がそう下っ端の奴は卯月の縄を解き部屋を出ていった。
これでいい。
汚れるのはあたしだけで十分。
「これで良いんだろ?」
「ええ。」
それだけ言うとあたしは別の部屋へ連れていかれた。
倉庫の奥に行けば行くほど聞こえる気持ち悪い音
そして嫌がる女の声や快楽を求めるような声
そう、乱舞はこういうところなんだ。
囚われたものは逃げることができない。
監獄とも言える監禁状態の場所
そして連れてこられた部屋であたしは確信した。
戻ってきたのだと…