誰よりも優しい総長様


そんな…

ねぇ、誰か嘘だと言ってよ!


柚那ちゃんや慶君は目を覚ますって言ってよ!


あたしはどうやって立っていたのかさえも分からなくなりその場に崩れ落ちた。


「みんな!」


そんな時に手当を受けていた3人と、それに付き添っていた伊月がこちらへと来た。


4人は親たちに頭を下げると現状を訪ねた。


もう外は暗くなっている。


「君たちも柚那や慶君のお友達かい?」


「俺らは柚那と慶の仲間です。」


そう答えたのは蓮くんだった。


「そうか。でも、今はもう外も暗い。君たちは1度家に帰りなさい。詳しいことは明日にでも弘毅に話をさせるから。」


そう言われあたし達は家へと帰っていった。


家に帰ってからはずっと部屋に閉じこもっていた。


受け入れなければいけない現実にあたしはどうしていいか分からなくなった。


柚那ちゃんや慶君が目覚めないかもしれない…


ねぇ、もうあたし達は会えないの?


ねぇ、また一緒に話したいよ。


あたしは布団を涙で濡らしていた。


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